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NoBorder #21

巨悪を“作る”正義―誰も知らない東京地検特捜部とオールドメディアの複雑な関係

巨悪を“作る”正義―誰も知らない東京地検特捜部とオールドメディアの複雑な関係
議論の要約

今回のテーマは、政財界の大物を摘発してきた東京地検特捜部と、オールドメディアとの関係である。特捜部は東京・名古屋・大阪の地検にのみ置かれたエリート捜査機関で、田中角栄元総理を起訴したロッキード事件やリクルート事件など数々の大型事件を手掛けてきた。一方で、2009年の郵便不正事件では検事によるフロッピーディスクのデータ改ざんが発覚し、プレサンス事件では威圧的な取り調べが問題となるなど、「特捜部は正義か悪か」が番組の問いとして示された。番組にはライブドア事件の当事者である実業家の堀江貴文がゲストMCとして参加し、元東京地検特捜部の検事、無罪判決を多数獲得してきた弁護士、元読売新聞記者、ジャーナリストらが議論を交わした。

堀江は、証券取引法違反で懲役2年6ヶ月の実刑を受けた自身のライブドア事件について、フジテレビの経営権を巡る争いの後、テレビ局幹部の意向で自分の粗探しが行われ、事実上の司法取引で幹部らの証言が引き出されたと語った。無罪請負人の異名を持つ弁護士は、小沢一郎の陸山会事件や秋本司の事件でも、共犯者側の供述だけが証拠として重視される同じ構造があったと指摘した。元読売新聞記者は、記者クラブを通じて検察側の情報だけで紙面が作られ、反対情報が採用されない実態を証言し、ジャーナリストの上杉は捜査機関とメディアが一体化して世論を形成すると批判した。これに対し元特捜部の検事は、特捜部自体は情報管理が厳格で、リークはむしろ上層部から流れることが多かったと語り、当時は事実上の司法取引があり得たとしても、現在は法制度化されたと説明した。

議論では、検察の裏金を告発しようとした元大阪高検公安部長の三井環がテレビ収録の直前に逮捕された事件も紹介され、権力の自浄作用への疑問が示された。弁護士の桜井は、総理大臣からの直接の指示のような政治的支配はないとしつつ、検察は政治よりもマスコミや国民感情を意識して動くとの見方を示した。特捜部OBを含む立場の異なる論者が同席したこと自体が異例であり、司会の溝口は一方的な批判ではなく両論併記の議論ができたことに意義があると締めくくった。特捜部とメディアの距離をどう考えるかを、視聴者自身に委ねる回である。

小学生にもわかる、この回のはなし

この回は「東京地検特捜部」という、とても強い力を持った捜査のチームの話だよ。特捜部というのは、政治家や大きな会社の悪いことを調べて、裁判にかける特別なチームなんだ。でも「本当にいつも正しいことをしているの?」と心配する声もあるんだって。

番組には、昔この特捜部に捕まって刑務所に入ったことのある会社の社長さんや、特捜部で働いていた元検事さん、裁判で人を守る弁護士さん、新聞記者だった人たちが集まったんだ。社長さんは「テレビ局とけんかしたあとに狙われた」と話して、記者だった人は「検察とテレビや新聞が仲良くなりすぎて、検察に都合のいいニュースばかり流れる」と心配していたよ。でも元検事さんは「特捜部は情報をかんたんには外に出さないよ」と、ちがう意見も話してくれたんだ。

強い力を持つチームには、それをチェックするしくみも大事だね。あなたは、悪いことを調べる人たちが正しく働いているか、だれが見はればいいと思う?

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最終更新: 2026.08.25