▶戦後80年を迎えてもなお決着を見ない南京大虐殺論争が今回のテーマである。1937年の日中戦争で日本軍が南京を攻略した際、市民を含む非戦闘員への虐殺があったのかが問題の核心で、中国側は一貫して30万人以上の犠牲を主張してきたと番組は説明した。番組では、台湾有事をめぐる発言以降の日中関係の悪化や、歌手のコンサート中止騒動など、対立の根が現在にも及んでいる状況が紹介された。ゲストMCには映画監督の村西とおる氏を迎え、論客たちが真偽の境界に踏み込んだ。
出演者の立場は大きく分かれた。政治学者は、当時の司令官・松井石根の日記に軍紀の緩みを嘆く記述があることから「事件があったことは事実だが、軍が組織的に命令したものではない」と語り、映画監督の水島氏は、当時の南京の人口が20数万人とされる中で30万人の虐殺は成立しないとして捏造だと主張した。歴史研究家は、国民党軍が撤退時に行った焦土作戦や市民への行為が後に日本軍の仕業とされたとの見方を示した。一方、政治学者の白井氏は、犠牲者数の確定は不可能としつつも「虐殺や略奪があったこと自体は疑い得ない事実であり、都合の悪い史実を否定する歴史修正主義はよくない」と反論し、議論は何度も衝突した。番組では、虐殺の定義や対象範囲の取り方次第で結論が変わるため厳密な答えは出ないという指摘や、朝日新聞の連載「中国の旅」や書籍「ザ・レイプ・オブ・南京」が論争の国際化を招いたとの経緯、1982年の教科書問題に由来する近隣諸国条項の存在も語られた。
結論として一致点が見出されたわけではないが、「事実は事実として日中双方が認めるべきだ」という声と、「根拠がはっきりしないのに政府が虐殺を認めてしまっている姿勢こそ問題だ」という声が並立したまま議論は終わった。村西氏は1972年の日中国交正常化時の写真を示し、中国共産党内の権力闘争と反日プロパガンダの関係を指摘して「解決はほとんど不可能だろう」と語った。MCの溝口氏は、事実には深く反省しつつ、事実でないものには抗うべきだと締めくくった。立場の異なる論客が正面からぶつかり合う、番組でも屈指の緊張感のある回である。
この回は、およそ90年前の戦争のときに中国の南京という町で、日本の軍隊がたくさんの人を殺したのかどうか、という昔から続く言い合いの話だよ。「虐殺」というのは、戦っていないふつうの人たちを大勢殺してしまうことなんだ。中国は「30万人以上が殺された」と言っていて、日本の中には「本当だ」という人と「話が大きくされている」という人がいるんだよ。
番組では、映画を作った人が「当時の南京には20万人くらいしか住んでいなかったから、30万人も殺せるはずがない」と話したよ。歴史を研究する人は「中国側の軍隊がやったことが、あとから日本のせいにされた」と語ったんだ。でも政治学者の先生は「人数ははっきりしないけれど、ひどいことがあったのは間違いない事実で、それをなかったことにしてはいけない」と反対したよ。何人からを虐殺と呼ぶのか、言葉の決め方でも答えが変わるという話も出たんだ。
最後まで意見はそろわなかったけれど、「本当にあったことはきちんと反省して、本当ではないことにはちゃんと違うと言おう」という考えでは近づいたみたいだよ。昔のことを調べるのはとても難しいんだね。あなたは、昔の出来事の本当のことを知るには、どうしたらいいと思う?