▶拡大する違法薬物の現状を、精神科医、元警視庁捜査官、現役医師、元売買関係者らが多角的に議論した回である。番組は、減少傾向にあった覚醒剤の検挙が2024年から増加に転じ2025年はおよそ9500件、大麻はおよそ9800件と2トップになっていること、コカインの押収量が2025年に247キログラムと4年で24倍に膨らみ、使用者は35万人とも言われることを示した。SNSで野菜の名前を装った隠語により誰でも売人と接触できてしまう購入経路の変化が、若年層への拡大の背景として挙げられた。
薬物政策を研究する医師は、規制によって品質管理ができず混ぜ物入りの危険な薬物が出回ると指摘し、スイスがヘロイン依存症患者に医療として投与した結果、犯罪が大きく減り3年間で85%が使用をやめたというデータを紹介した。これに対し元警視庁の捜査官は「そうなる前に対策すべきで、日本はまだ間に合う」と反論した。過去に売買に関わっていたゲストは、コンドームに入れて飲み込む密輸の手口や、摘発されるのは氷山の一角に過ぎない実態を証言した。さらに市販薬のオーバードーズが高校生のおよそ70人に1人に広がり、生活保護の医療扶助を悪用した処方薬の転売が路上で行われている問題も取り上げられた。
現役の医師は、医学部時代に試験前の徹夜勉強で覚醒剤を使う学生がいて売人が売り込みに来ていたという体験を明かし、医療関係者が弱みを握られる構図を語った。また合法薬物であるタバコとアルコールについても、依存性と健康被害の大きさでは違法薬物に劣らないとの研究が紹介され、「人は何かに依存しないと生きられないからこそ、依存先を分散させることが大事だ」という議論で締めくくられた。取締りの限界と教育・意識改革の必要性の両面が示された回である。
この回は、法律で禁止されている危ない薬物のお話だよ。使うと体や心をこわしてしまう薬のことなんだ。最近の日本では、こうした薬で捕まる人が増えていて、SNSを使ってかんたんに買えてしまうことが問題になっているんだって。
番組では、外国では病気として治療してあげたら薬をやめられた人が増えた、という話をするお医者さんがいたよ。でも元警察の人は「そうなる前に、日本は今のうちに止めるべきだ」と反対したんだ。ドラッグストアで買えるふつうの薬でも、たくさん飲みすぎて体をこわす若い人が増えているという心配な話も出たよ。
つらいことがあったとき、薬にたよらずにすむ社会にするには何が必要かな。あなたはどう思う?