▶1960年に結ばれた日米地位協定の運用を話し合う「日米合同委員会」を取り上げた回である。議事録は一切公開されず、内閣や国会をしのぐ権力を持つとも指摘されるこの会議体について、番組は首都圏上空の「横田空域」の存在を紹介した。米軍横田基地に近い空域は高度3700メートルから7000メートルまで米軍の管轄とされ、民間機は許可なく通れないため遠回りを強いられ、燃料の余分な損失は何十億円とも言われると説明された。米軍機が日本の航空法の適用外に置かれている点や、2004年に沖縄国際大学へ米軍ヘリが墜落した際に日本の警察や消防が現場から排除された事例も示された。
出演者の主張は鋭く対立した。数十年この問題を取材してきたジャーナリストは「首都の空が事実上外国軍の空になっている」と批判し、政治学者は日本が事実上の従属状態にあると語った。元外務省国際情報局長は、ドイツは地位協定を改定してきたのに日本には要求する政治的な力がないと指摘した。一方で保守系の論客の一人は「これは米国の押し付けではなく全て合意の上で、日本側が頼んでいるのが本質だ」と反論し、防衛のために空域を優先的に使わせるのは普通ではないかとの立場を示した。1995年の沖縄での米兵による少女暴行事件やイタリアのロープウェイ切断事故後の協定改定など、各国との比較も議論された。
終盤では元外務官僚が、鳩山政権時代に官僚が「アメリカの圧力」を利用して首相の意向を曲げさせたと語り、外務省の一部官僚が出世のために日本の国益より対米関係を優先してきたと厳しく批判した。司会は「現状を作っているのはこの国のリーダーであり、それを容認してきた国民だ」と締めくくり、怒りを通り越して悲しい気持ちになったと率直な感想を述べた。地上波では踏み込みにくいテーマに、立場の異なる論者が正面からぶつかる回となった。
この回は、日本の空のルールをだれが決めているのか、というお話だよ。「日米合同委員会」というのは、日本にいるアメリカ軍のことを日本とアメリカの担当者が話し合う会議のことなんだ。でもその中身はずっと秘密のままで、東京の近くの空の一部はアメリカ軍が管理していて、日本の飛行機は遠回りしないといけないんだって。
番組では「首都の空が外国の軍隊のものになっているのはおかしい」と心配する声がたくさん出たよ。その一方で「これはアメリカが無理やり決めたのではなく、日本側がお願いしてそうなっているんだ」と話す人もいて、意見がぶつかったんだ。事故が起きたときに日本の警察が調べられなかった話も紹介されたよ。
60年以上も続いてきた仕組みを、これからも続けるのか、それとも変えるのか。あなたはどう思う?